映画十撰 : 新刑事コロンボ18.「4時02分の銃声」

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新刑事コロンボ18.「4時02分の銃声」

"Butterfly In Shades Of Grey"
[監督] デニス・デュガン
[原案] リチャード・レビンソン、ウィリアム・リンク
[脚本] ピーター・S・フィッシャー
[出演] ピーター・フォーク、ウィリアム・シャトナー、モリー・ヘイガン、ジャック・ローファー、リチャード・クライン

[あらすじ]  フィールディング・チェイスがラジオ番組で視聴者からの質問に答えている。フィールディングの番組は政治や社会問題を扱う人気番組だった。その放送中に、フィールディングお抱えの調査員ジェリー・ウィンタースが訪れる。しかし当のジェリーは、フィールディングの人の秘密を暴く仕事にうんざりしていた。放送後には口論となり、クビを言い渡されてしまう。
 しかしその日は、フィールディングの養女ビッキ(ビクトリア)に会い、彼女の書いた小説を文芸エージェントのルー・ケイトンに見せたと報告に来たのだった。ビッキが小説を書いていたと知らなかったフィールディングは、先方の出版社から愚作として没にするよう裏から手を回す。フィールディングは異常に独占欲の強い男だったのだ。
 それを悟ったジェリーはフィールディングに会い再びいがみ合いとなる。その後フィールディングはビッキを説得し、ニューヨークへ小説の売り込みに出かけることを提案する。これを知ったフィールディングは手のひらを返してジェリーに謝罪の電話を入れ、娘を売り込むために相談したいと、翌日会いたいから四時に電話するようジェリーに申し入れる。
 そして翌日の四時。フィールディングは合鍵でジェリーの家に侵入していた。ジェリーがフィールディングの家に電話すると留守番電話が応答。しかし途中でフィールディングが電話を取る。実際はジェリーがいる隣の部屋の内線をフィールディングは使っていた。そして電話中にジェリーを射殺。銃を置き、指紋をふき、ドーランのついたハンカチを庭に捨てていく。そして一旦現場をを離れると車の電話で警察に通報。何食わぬ顔で現場へと舞い戻る。
 フィールディングは、ジェリーが調査していた相手から狙われたと主張。しかしコロンボは、フィールディングの仕事仲間への電話で、ジェリーが後ろから撃たれたと話していたのを耳にする。家に入っていないはずのフィールディングが知るはずのない情報だ。一方ではジェリーがゲイだったことが判明。庭に落ちていたハンカチについたドーランと通話記録から、最近の恋人で俳優のテッド・マロイの名が浮かび上がってくる。
 翌日、コロンボはフィールディング家へと向かう。そこで、娘のビッキが、昨日父に言われて休日出勤をしたこと、ジェリーの家の合鍵がなくなっているように感じたことを聞き出す。が、不思議なことに、鍵は今朝にはちゃんとあったという。殺害犯は合鍵で進入したと推理していたコロンボには重大な証言だった。コロンボはますますフィールディングへの疑惑を深めていく ・・・。


[コメント]  旧シリーズにも出演した大物テレビ俳優ウィリアム・シャトナーがゲスト。前回のフェイ・ダナウェイ同様かなり華やいだ雰囲気となりました。スターのオーラということかもしれません。今回は、悪どい手段で政治家のスキャンダルを暴露するラジオ・キャスターを演じています。気の良さを残していた旧シリーズの犯人役(テレビスター)とは違い、今回はかなりの極悪人。その分痛快度の強い作品となっています。
 事件のポイントとなるのは、犯人がマリブ山中に自宅を構えているという事実。これが山奥の一軒家で、シチュエーション自体ちょっと不自然さはあります。と、思っていたら、このことが、最後に犯人の致命的なミスに繋がるわけです。
 が、それにしても犯人の偽装工作はお粗末で、犯人に仕立て上げるはずの俳優には完璧なアリバイ。しかも娘が合鍵のないことに気付けばさらに窮地に陥ることは確実の状況でもあります。かなり小道具を駆使してミステリーの要素を高めようとしてはいますが、倒叙モノとしての楽しみは今回は希薄のようです。
 今回、コロンボはまたまた撮影現場で迷子に。そして浮浪者役に間違われてしまうのもいつもの如し。そこでまわりはよくできた変装だと関心。旧シリーズでは、本物の浮浪者に間違われシスターから施しを受けたこと(「逆転の構図」)さえあります。実は新シリーズでは、コロンボのレインコートは一層ヨレヨレになっていて、シャツやスラックスも心なしか汚い度を増したような気も。靴もぼろぼろ、靴下もニオってきそうな勢い。しかも年を経てしわくちゃになったコロンボ。本当に汚く見せようとしている演出を見て、何もそこまでしなくても、とも思ってしまうのですが、つい顔がほころんでしまうくだりではあります。

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