[データ]
“Bride Of Frankenstein”
[監督] ジェームズ・ホエール
[原作] ジョン・L・ボルダーストン
[脚本] ウィリアム・ハールバット
[撮影] ジョン・J・メスコール
[音楽] フランツ・ワックスマン
[出演] ボリス・カーロフ、コリン・クライヴ、バレリー・ホブソン、アーネスト・セジガー、エルザ・ランチェスター、ギャビン・ゴードン、ダグラス・ウォルトン、ユナ・オコナー、O・P・ヘギー
[評価] ★★★★☆
[あらすじ]
ヘンリー・フランケンシュタインが死体を寄せ集めてつくった怪物は、少女をマリアを手にかけ、町の人間に追われると風車小屋へ逃亡。さらに追って来たヘンリーを突き落とす。しかしその時小屋に火が放たれ、怪物は焼死したかに思われていた。
が、マリアの父親が死体を確認しに行ったところ、地下に逃れていた怪物と遭遇。父親も殺されてしまう。一方、死んだと思われていたヘンリーも蘇生。婚約者のエリザベスとともに静かな療養生活を送ることになる。そんな時、突如、プレトリアスという哲学博士が尋ねてくる。そしてヘンリーは、無理やり自宅へと誘われるが、そこで信じられないものを目にする。そこには、プレトリアスがつくったという、ビンに入った小人たちがいたのだ。さらにプレトリアスはヘンリーに、新たな生命をつくろうと持ちかけるのだった。
その頃、怪物は追っ手に見つかり、一時は牢屋に鎖で繋がれる。しかし再び脱走。森へと逃げ込み、やがてある小屋にたどり着く。小屋の中からは美しいバイオリンの響き。思わず中へ入っていくと、盲目の老人が世捨て人のような暮らしをしていた。相手が怪物とは知らない老人は親切にもてなし、口が不自由と気付くと言葉を教え、知能が低いと知ると善悪を教えはじめる。老人の優しさと寂しさに触れた怪物は、徐々に人間らしい温かい心を持つようになる ・・・。
[コメント]
大ヒットした「フランケンシュタイン」(1931)の続編。より怪物に焦点を当て、その悲哀をにじませる一方、プレトリアスという新たなマッド・サイエンティストが登場。両者の運命は、最後に感動的なシーンへと発展していきます。
物語は前作の最後のシーンから始まります。風車小屋に火をかけられ、焼死したと思われていた怪物(ボリス・カーロフ)。しかし地下に空洞があったために生き延び、さらに人間たちを襲い続けることになります。一方、風車小屋から怪物に突き落とされたヘンリー・フランケンシュタイン博士(コリン・クライヴ)も蘇生。しかしそこにプレトリアス博士(アーネスト・セジガー)が現れ新たな怪物づくりを提案。断るヘンリーでしたが、婚約者エリザベス(バレリー・ホブソン)を誘拐され、やむなく協力することになるのです。
前作では知能ゼロで言葉も話せなかった怪物でしたが、今回、盲目の老人(O・P・へギー)と出会うことで、言葉と、世の中には善悪があることを学びます。老人の真情に触れた怪物は涙さえ流し、人間らしさを備えてゆくことになるわけです。
怪物の恐ろしさは前作同様ですが、より人間的になった分だけインパクトはやや小さくなった感があります。その代わり、新たに女性の怪物が登場。終盤までたっぷりと引っ張って、見る者の興味を膨らませています。しかし、女怪物は当然のことながら知能も言葉もなく、怪物の愛を感じることもできません。結局は怪物をさらなる悲劇へと導くことになるのです。
その最後、自分の愛が通用せず絶望し、錯乱する怪物。そして抱き合うヘンリーとエリザベスに「お前たちは逃げろ」と言い、プレトリアスに「お前は残れ、俺と一緒に死ぬのだ」と言い放ちます。最後に学んだものは「愛」の本質であったのでしょうか。この恐ろしい物語は感動的な幕引きを迎えることになります。
怪奇モノ、怪物モノという印象が強い前作でしたが、今回は大分に洗練。ドラマ性を強調するとともにSF的な装いをも強めました。続編としての性格を保ちながら、これほどの完成度を実現したことは見事といえるでしょう。まさにモンスター映画の金字塔と呼ぶことができます。
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