映画十撰 : 「カサブランカ」(1942年/アメリカ/103分)

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「カサブランカ」(1942年/アメリカ/103分)

[データ]
「カサブランカ」
“Casablanca”
[監督] マイケル・カーティズ
[原作] マーレイ・バーネット、ジョアン・アリスン
[脚本] ジュリアス・J・エプスタイン、フィリップ・G・エプスタイン、ハワード・コホ
[撮影] アーサー・エディソン
[音楽] マックス・スタイナー
[出演] ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン、ポール・ヘンリード、クロード・レインズ、コンラッド・ヴァイト、シドニー・グリーンストリート、ピーター・ローレ、S・Z・サコール、マドレーヌ・ルボー、ドーリー・ウィルソン、ジョイ・ペイジ、ジョン・クオレン、レオニード・キンスキー、クルト・ボワ
[評価] ★★★★★
 
[あらすじ]
 第二次大戦、フランス敗戦後。ヨーロッパでは、ナチスドイツの支配を嫌ってアメリカへ亡命する者が後を絶たなかった。しかしアメリカへ渡るためには、ポルトガルのリスボンまで行かなければならない。そんな中、リスボンへの中継地として、フランス領モロッコのカサブランカには、多くの亡命者が集まってきたのだった。
 ある時、ドイツ人が殺され、リスボンへの通行証が盗まれる事件が起こる。その捜査のため、ドイツからシュトラッサー少佐が派遣され、警察署長ルノーが出迎える。その夜、通行証が取引されることをつかんだ署長と少佐は、リックの店「カフェ・アメリカン」へ赴く。同じ頃、問題の通行証を売るため店にやってきたウガーテ。一時、知り合いの店主・リックに通行証を預けたものの、警察に逮捕されてしまう。
 その直後、店に、通行証の買い手の男女が現れます。男は反ナチ運動家のビクター・ラズロ。女は妻のイルザ。が、イルザはピアノを弾くサムを見て顔色を変える。イルザは、サムが、昔からのリックお抱えのピアニストであることを知っていた。そしてリックは、かつて、ナチス占領前のパリにいた頃の恋人だったのだ。当時イルザは、反ナチ運動のためにお尋ね者となったリックと一緒にパリを離れる約束をしていた。しかし待ち合わせの場所にイルザが現れることはなかった。
 リックの店で通行証が手に入らず、ラズロとイルザは、別の通行証を求めて闇屋の元締め・フェラーリの許へ。フェラーリは取引を拒むが、代わりに通行証をリックが持っていることを教える。ラズロはそれを聞いてリックの店を再び訪ねる。が、リックはにべもなく断り、理由はイルザに聞けと言って追い返してしまう。そして、帰宅したラズロからいきさつを聞いたイルザは、リックに会おうと単身リックの部屋へ向う ・・・。


[コメント]
 1942年製作のロマンス映画の金字塔。サスペンス色豊かな展開が絶妙のおもしろさを生んでいます。第二次大戦、フランス降伏後のモロッコという時事的なシチュエーションにもかかわらず、いまだその魅力を失わないストーリー。後にテレビドラマ化もされましたが映画の人気には程遠かったようで、永遠にリメイクは不可能と思われるほどの名作となりました。
 舞台は第二次大戦中、フランス領モロッコのカサブランカ。通行証を買ってアメリカへ亡命しようと訪れた地下運動家のラズロ(ポール・ヘンリード)と妻イルザ(イングリッド・バーグマン)。ところが売主は捕まり、いちるの望みを通行証を隠し持つリックに賭けます。リック(ハンフリー・ボガート)は、かつて、婚約までしておいてイルザが振った相手。それには事情があったのですが、それを知らないリックはイルザを恨むようになり、通行証を渡すことを拒むのでした。
 作中には名せりふとして後世に残ったものがいくつもあります。最も有名な、リックがイルザに言う「君の瞳に乾杯 Here’s looking at you, kid 」、とは、作中三度出てくるせりふ。が、時に喜びの象徴であり、時に想い出の象徴となり、時に別れのせりふとなる。本作の本質を物語るせりふでもあります。そしてもうひとつ。リックとイヴォンヌ(マデリーヌ・ルボー)との会話。昨日どこにいたの? とイヴォンヌ。リックは、そんな昔のことは覚えていない。今夜会える? そんな先のことは分からない。と、イヴォンヌは振られるのですが、中盤、情婦となったドイツ将校を目の前にしてラ・マルセイエーズ(フランス国歌)を歌う姿を見せて見る者を感動させます。
 イルザに通行証を請われるも、自分のためにしか戦わない、と突き放すリック。しかしその真情が垣間見えるシーンがあります。それがルーレットNo.22。夫と亡命するために体を売ろうとする妻。しかしリックはこの若い夫婦を助けるためにいかさまをディーラーに指示するのです。リックのイルザへの愛と地下運動への情熱はこの後、より鮮明に顕れるようになります。
 最後の最後まで決まらなかったというラストシーン。結局、これ以上のものはないというシーンになったのではないでしょうか。リックはイルザを愛し、イルザもまたリックを愛していた。しかしビクターとイルザの愛もまた確かなもの。リスボン行きの飛行機は目前。そこに駆けつけるゲシュタポのシュトラッサー少佐。通行証を持つリックはどうするのか。スリルという点でも最高潮に達します。そして別れのシーン。ドイツに尻尾を振っていたはずのルノー署長(クロード・レインズ)が最後に心憎いところを見せ、物語を見事にしめくくります。が、署長がヴィシー水のびん(ヴィシー政権の象徴)を蹴り、フランス国歌へ続くというこのラストは多分に時事的でもあります。本作がここまで永く語り継がれることになろうとは、製作側も想像してはいなかったようです。
 ともあれ、単なるラブストーリーには収まらず、スリルに満ちたロマンス、というスタンスがここまで幅広いファンを魅了し続けているのでしょう。一方ではボガートとバーグマンのあまりにも繊細な心の動きが見る者の涙腺を緩ませます。スリルに躍りロマンスに涙する。ラブストーリー・ファンならずとも必見の映画と呼べるでしょう。

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懐かしい!カサブランカ
わたしが一番多く見た映画のです。日本の娯楽史 を書き込んでいるわたしですが、古い洋画が大好きです。楽しみに新しい記事を読まさせて頂きます。
江古田のヨッシー URL 2008-04-05 (Sat) 11:33:52 編集
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