映画十撰 : ホラー(邦画)

映画/ドラマのレビュー、映画に関するコラムやエッセイを綴っています
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「呪怨2」(2003年/日本/93分)

[データ]
「呪怨2」
[監督] 清水崇
[脚本] 清水崇
[撮影] 喜久村徳章
[音楽] 佐藤史朗
[出演] 酒井法子、新山千春、堀江慶、市川由衣、斎藤歩、山本恵美、黒石えりか、水木薫、結城しのぶ、藤貴子、尾関優哉、葛山信吾
[評価] ★★★☆☆
 
[あらすじ]
 ある夜、ホラー・クイーンと呼ばれる女優・原瀬京子は、仕事を終え、婚約者の将志の車で帰途につく。しかしその途中、ハンドルの下に子供の姿を見て悲鳴を上げる。すると子供はハンドルをつかんで運転を誤らせ、車は大破。将志は植物人間となり、京子もお腹の中にいた子供を流産してしまう。
 その後、映画の撮影現場。エキストラの女子高生・千春がいきなり叫び出し、京子のお腹を凝視して失神してしまう。気になった京子が産婦人科で診てもらうと、流産したはずの子供が順調に育っていると言われて驚愕する。そんな中、家では一緒に住んでいた母が、突然奇怪な死を遂げてしまう。
 事故の少し前。TVレポーターの三浦朋香は、自宅マンションで異音に悩まされていた。それは、毎夜12時半ごろ、壁の中から聞こえてくる衝撃音だった。そんなある日、朋香は、ゲストに京子を迎え、何人もが怪死を遂げた呪われた家のロケに訪れる。そしてその夜のこと。帰宅した朋香は、恋人の典孝が首を吊って死んでいるのを発見するのだった。
 その頃、メイク担当の大林恵は、メイク室で後始末をしていた。その時、部屋の奥に気配を感じる。行ってみると、そこではかつらがひとりでに動いていた。
 数日後、ディレクターの大国圭介は、呪われた家のロケの日、京子が事故に遭ったと知り驚く。あの日以来、朋香、恵、カメラマンや録音係も連絡が取れなくなっていたのだ。不審に思って呪われた家を調べた圭介は、昔住んでいた佐伯剛雄が妻・伽椰子を惨殺し自殺、さらに6歳の息子・俊雄が行方不明であることを知る。そして京子は、圭介からその時の記事を見せられて戦慄する。将志の車で見た子供が俊雄にそっくりだったのだ ・・・。

「呪怨 劇場版」(2002年/日本/92分)

[データ]
「呪怨 劇場版」
[監督] 清水崇
[脚本] 清水崇
[撮影] 喜久村徳章
[音楽] 佐藤史朗
[出演] 奥菜恵、伊東美咲、上原美佐、市川由衣、津田寛治、柴田かよこ、菊利友佳子、松田珠里、田中要次、森下能幸、榊英雄、松山鷹志、尾関優哉、藤貴子、石倉力、磯村千花子、大國千緒奈、藤真美穂、本田大輔、井上博一
[評価] ★★★★☆
 
[あらすじ]
 ある介護センター。徳永幸枝の訪問担当が介護に行ったまま行方知れずとなり、ボランティアの理佳が代わりに訪ねることになった。そして、不気味なたたずまいを見せるその家で、呆けた状態の幸枝を発見。さらに、物が散乱する部屋を片付けていると、母親の顔を切り取られた家族写真を発見しる。その時二階から物音が聞こえる。上がってみると、音は、なぜかテープでふさいだ押入れの中。意を決してあけてみると、そこには、何と俊雄と名乗る男の子が閉じ込められていた。理佳は通報のため階下に降りる。が、理佳は戦慄する。得体の知れぬ黒い影が、幸枝に覆いかぶさるところを目撃したのだ。
 その数日前。この家には、引っ越してきたばかりの勝也と妻・和美、母・幸枝の姿があった。ある時、和美は掃除中に人の気配を感じる。辺りを見ると階段を上る子供の姿を見つけ、後を追い二階へ ・・・。さらにその夜のこと。勝也は、帰宅すると姿の見えない和美を探して二階へ上がる。するとそこには倒れたままの和美の姿があった。その時勝也もまた人の気配を感じる。そこに家を尋ねてくる者があった。妹の仁美だった。が、勝也は理由も言わず追い返してしまう。
 わけも分らず追い返された仁美は、その後家に電話をするが、連絡がつかない。そんなある夜、勤務先のビルのトイレの中、携帯電話を受けると、不気味な声が聞こえる。さらに女の黒い影を目撃。慌ててトイレを出て警備員室に駆け込む。が、様子を見に行った警備員は、黒い影にトイレに連れ込まれて殺されてしまう。恐ろしくなった仁美が家に帰って布団をかぶって震えているところ、連絡がつかなかった兄の勝也が訪問してきた。ところが、ドアを開けてみると誰もおらず、部屋に戻った仁美を、俊雄と母・伽耶子の霊が待ち構えていた ・・・。

「サイレン」(2006年/日本/87分)

[データ]
「サイレン」
“Forbidden Siren”
[監督] 堤幸彦
[脚本] 高山直也
[撮影] 唐沢悟
[音楽] 配島邦明
[出演] 市川由衣、田中直樹、阿部寛、西田尚美、松尾スズキ、高橋真唯、西山潤、嶋田久作、森本レオ
[評価] ★★★☆☆
 
[あらすじ]
 1976年、夜美島(やみじま)。嵐の夜、ただ一人を除いて島民が全員消失する事件が起きる。男が見付かった時は半狂乱状態で、サイレンが鳴ったら外へ出るな、とわめいていた。そしてその時、島中にけたたましいサイレンの音が鳴り響く。
 29年後。天本由貴は、病弱な弟・英夫の転地療養のために夜美島を訪れる。父・真一と飼い犬のオスメントもいっしょだ。島では診療所の医師・南田が出迎えるが、島民たちが一様に刺すような視線を自分たちに向けるのを由貴は感じていた。住居となる古びた一軒家に着くと、由貴は壁に血らしき跡を見つける。さらに隣の里美という女性が手伝いにやって来て、サイレンが鳴ったら外に出るな、という島の謎の迷信を由貴に伝える。
 ほどなく、英夫と共に診療所を訪れた由貴だったが、英夫がいなくなり、探しているうちに廃屋へと行き着く。そこには“DOG LIVE”と壁に殴り書きがあり、床には「1976年の取材メモ」と題された手帳が落ちていた。その中身を見て由貴は驚く。どのページにも「サイレン」という言葉が記され、最後のページには、「3度目のサイレンで島民に変化」、と書かれてあったのだ。
 その後英夫を丘の斜面で見つけるが、見知らぬ赤いマントの女を由貴は目撃する。さらに、途中に寄った集会所では、島民たちが放心状態で儀式のようなものをしている。由貴は島に不気味な何かを感じ始めていた。そして夜、突如として耳をつんざくサイレンの音がこだまする。サイレンが鳴ったら外に出てはいけない。その言葉を思い出した由貴は英夫の部屋に急ぐ。が、英夫の姿はすでになかった ・・・。

「LOFT」(2005年/日本/115分)

[データ]
「LOFT」
“ロフト”
[監督] 黒沢清
[脚本] 黒沢清
[撮影] 芦澤明子
[音楽] ゲイリー芦屋
[出演] 中谷美紀 、豊川悦司、西島秀俊、鈴木砂羽、加藤晴彦、大杉漣、安達祐実
[評価] ★★★☆☆
 
[あらすじ]
 芥川賞作家・春名礼子は、出版社の木島幸一の依頼で初めて恋愛小説を執筆することになる。しかし筆は進まず、幻覚と吐き気に悩まされるようになっていた。ある時木島に、引越しをして環境を変えれば書けそうだと相談。すると木島は、茨城にある一軒家を紹介するのだった。
 礼子は早速引越し、閑静な環境に満足する。周りに住民はなく、ただ、裏には、コンクリート造りの廃屋が建っていた。夜、礼子が廃屋へ行ってみると、そこには、何かを建物の中に運んでいる男がいた。翌日、興味を抱いて聞き込むと、廃屋は相模大学の研修所であったという。さらに調べてみると、昨年、大学の考古学グループが女性のミイラを発見したとの記事を発見する。そこにはまた、責任者の吉岡誠なる教授の写真が載せられていた。それは、あの夜廃屋で見かけたのと同じ男だった。
 ほどなく、礼子はふと廃屋に忍び込んでしまう。中には布にくるまれた物体があった。布を取ると、それはまさしくミイラだった。しかしその時吉岡が入ってきて、礼子は家へ走り去る。が、その姿を吉岡が追っていた。
 吉岡は、自分でもなぜミイラを研修所にひそかに運び込んだのか分らなかった。大学の友人・日野からは、博物館展示のため、早く保存処置をしてほしいと急かされていたところだった。ミイラには謎が多く、引き上げた場所は、80年前にもミイラが引き上げられたある沼だった。しかしミイラが80年前と同じものかどうかはわからず、同じものとしても、なぜ再び沼に沈めたのかも不明だったのだ。
 やがて吉岡の許に、大学から研修生が派遣されることになる。ミイラがあることを知られたくない吉岡は、礼子の家を訪ね、数日間ミイラを預かって欲しいと依頼する。礼子は承諾してミイラを二階へと運び入れることに。が、その日から、生きているとは思われない若い女性が現れるようになる ・・・。

「地獄」(1960年/日本/100分)

[データ]
「地獄」
[監督] 中川信夫
[脚本] 中川信夫、宮川一郎
[撮影] 森田守
[音楽] 渡辺宙明
[出演] 天知茂、沼田曜一、三ツ矢歌子、中村虎彦、宮田文子、林寛、徳大寺君枝、山下明子、津路清子、小野彰子、嵐寛寿郎
[評価] ★★★☆☆
 
[あらすじ]
 ある夜、大学生の清水四郎は、同級生・田村の運転する車に同乗。途中、やくざ風の若い男をひき殺してしまう。四郎は自首を勧めるが、田村は目撃者がいないと見るや、四郎の言うことを聞かずに逃走してしまう。田村は、およそ良心というものを持たない男だったのだ。しかし、殺された男の母・やすが、物陰から事故を目撃していた。しかしやすもまた警察には通報しない。かわりに男の情婦・洋子と共に復讐を誓うのだった。
 一方、良心の呵責に耐えられない四郎は恋人・幸子を伴って自首のため警察へと赴く。が、二人を乗せたタクシーが事故を起こし、幸子が亡くなってしまう。その後傷心のまま故郷へ帰った四郎。ところが帰ってみると、母は病気、養老園園長の父は公然とめかけを囲っている有様。
 そんな中、隣に住む幸子と知り合う。亡くした恋人と同じ名前ということもあり二人は徐々に親しくなっていく。そんな中、母が病没。その後、四郎を追ってきた洋子ともみ合いになり、はずみで洋子は死んでしまう。さらに、やすが盛った毒で、あるいは田村が放った拳銃で、四郎を含めた周囲の人間は皆死んでしまうのだった。
 気がつけば四郎は地獄の中にいた。そして罪を追った人々が酷い仕打ちを受けるのを目の当たりにする。やがて、事故で死んだ幸子と再会。幸子はお腹の中にいた四郎の子供を捨ててしまったと嘆く。そして四郎は子供を捜すべく徘徊を重ねる。が、行く先々に、悪魔のような男・田村が現れる ・・・。

「東海道四谷怪談」(1959年/日本/77分)

[データ]
「東海道四谷怪談」
[監督] 中川信夫
[原作] 鶴屋南北
[脚本] 大貫正義、石川義寛
[撮影] 西本正
[音楽] 渡辺宙明
[出演] 天知茂、北沢典子、若杉嘉津子、江見俊太郎、中村龍三郎、大友純、林寛、浅野進治郎、芝田新、花岡菊子
[評価] ★★★★☆
 
[あらすじ]
 備前岡山。ある夜、浪人・民谷伊右衛門はお岩との結婚を反対され、お岩の父・四谷左門と、一緒にいた佐藤彦兵衛を斬殺。さらに下僕の直助も手にかけようとするが、逆にそそのかされ、直助の入知恵で、二人の死を御金蔵破りの小沢宇三郎のせいにすることに。さらに直助が思いを寄せていたお岩の妹・お袖に言い寄るため、お袖と恋仲にある彦兵衛の息・与茂七を殺す約束をする。
 お岩姉妹と与茂七は、伊右衛門と直助のうそを信じ、敵討ちの旅に出る。助太刀にと、伊右衛門と直助も同道。そしてその道中。伊右衛門と直助はしめし合わせて与茂七を滝つぼに突き落とし、これも仇の仕業にしてしまうのだった。
 二年後、江戸。伊右衛門とお岩は一緒になり、子をもうけるも、笠張りに身をやつし貧乏暮らしを余儀なくされていた。一方の直助もお袖と一緒になり、しがない薬売りに身を転じていた。
 そんなある日、伊右衛門は、偶然道でからまれている娘・お梅を助ける。これを機に、お梅の父、伊藤喜兵衛に気に入られるようになり、やがて縁談話に発展。金と仕官に目がくらんだ伊右衛門は、邪魔になったお岩に南蛮渡来の毒を飲ませる。すると、お岩は毒のせいで顔がただれ、幼子を抱きながら死んでいく。さらに、出入りをしていたあんまの宅悦を間男に仕立てて斬殺。二人を沼に沈めてしまう。
 その足でお梅との祝言に出かける伊右衛門。しかし、お梅と二人きりになったその時、お岩の亡霊が伊右衛門の前に現れる ・・・。

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