[データ]
[監督] 黒澤明
[原作] エド・マクベイン
[脚色] 小国英雄、菊島隆三、久板栄二郎、黒澤明
[撮影] 中井朝一、斎藤孝雄
[音楽] 佐藤勝
[出演] 三船敏郎、香川京子、江木俊夫、佐田豊、島津雅彦、仲代達矢、石山健二郎、木村功、加藤武、三橋達也、伊藤雄之助、中村伸郎、田崎潤、志村喬、藤田進、土屋嘉男、三井弘次、千秋実、北村和夫、山崎努
[評価] ★★★★☆
[あらすじ]
町を見下ろす大邸宅。家の主、ナショナルシューズの役員・権藤は、職人気質で、質を下げて安物を大量生産しようとする他の役員たちと対立していた。対立は深刻で、いまや、会社の実権を握るか、それとも追い出されるか瀬戸際の状態。しかし家財を担保に三千万の金策に成功し、株を買い集め、筆頭株主にのし上がるめどが立ちつつあった。
が、そんな時、子供を誘拐したとの電話が入る。驚き狼狽する権藤だったが、息子の純はすぐに家に帰ってきた。いたずらかと安心した矢先、お抱え運転手・青木の息子・進一が見つからないことが明らかになる。犯人は間違って子供を誘拐してしまったのだ。
権藤は早速警察に連絡。戸倉をはじめとする刑事たちがひそかに家に入る。ほどなく犯人から連絡が。犯人も人違いと気付いた様子。ところが、犯人は、かまわず三千万の身代金を要求してきたのだった。しかし権藤には払えない事情がある。株を買うための三千万を払ってしまえば、権藤は会社を追い出された上に破産をしてしまうのだ。
権藤は良心とのはざ間で悩む。そしてついに、三千万円を犯人に払う決断を下す。やがて犯人から指示を伝える電話が入る。「新幹線のこだま号に乗れ」 指示通りこだまに乗る権藤。戸倉たちも、万全の体制でこだまに同乗して張り込む。しかし、そんな刑事たちを尻目に、犯人は、驚くべき方法で現金を奪お去ってしまう。
間もなくして、進一は犯人の約束どおり無事な姿で帰ってくる。一方、捜査は難航していた。そんな中、他人の子供の身代金を払った権藤を、マスコミが大きく取り上げ、同情が集まる。しかしナショナルシューズは世論を無視して権藤を解任。ついに破産に追い込まれ、家と家財道具は競売にかけられることになってしまう。そんな権藤を見て、一層怒りと憎しみを燃やす刑事たち。さらに運転手の青木も。責任を感じてみずから必死で手がかりを探そうと奔走していた。
やがて、それぞれの執念が実り、犯人の足取りが徐々に明らかになる。そして、ついに進一の監禁場所が判明する。が、家に踏み込んだ刑事たちが見たものは、犯人の遺体だった ・・・。